腸内フローラ辞典 過敏性腸症候群

過敏性腸症候群の症状と対処法

 

過敏性腸症候群の症状と対処法 

 

混雑した通勤電車の中で突然おそってくる腹痛と強い便意「脂汗がタラタラ、背中に汗が流れる、鳥肌も、お腹に力が入って肛門をしめて便意が収まるのをじっと我慢、収まったけど繰り返し押し寄せてきて、次の駅で途中下車して小股歩きでやっとトイレにたどり着いたら、トイレは長蛇の列ができていた」そんな経験はありませんか。
 
最近、このような腹痛や下痢を伴う過敏性腸症候群の患者が増えているのです。
 
過敏性腸症候群(IBS:Irritable Bowel Syndrome)は、ストレスや生活習慣などの原因によって主に大腸のぜん動運動や機能に障害がおこる病気のことです。
 
主な症状は、「下痢型」、「便秘型」、「下痢と便秘」を数日間ずつ交互に繰り返す交替型の3つに分類できます。
 
「下痢型」は男性に多くみられ、大腸の機能である水分の吸収力が低下して下痢を起こします。
 
大切な会議のプレゼン前や入学試験、入社試験など緊張する場面、通勤電車中などに腹痛と便意の波が容赦なく押し寄せます。
 
過敏性腸症候群は、性格的には神経質な人やまじめな人、責任感の強い人がなりやすい疾患でもあります。
 
過敏性腸症候群は、大腸内視鏡などの検査をしても潰瘍性大腸炎などにみられるような大腸内壁の炎症や出血などの異常な症状はみられませんが、適切な治療が行われず悪化するケースもあります。
 
主に日本を含むストレスの多い先進国に患者が多い傾向にあり、日本人の場合は人口の5%から10%にこの症状があり中でも仕事のストレスがかかりやすいから30〜40歳代の多いといわれています。

 

 

 

過敏性腸症候群はストレスが主な原因

 

過敏性腸症候群はストレスが主な原因 

 

コンピュータが普及し高度情報化社会に変貌したころから、仕事はもとよりプライベートでもスピードを求められるようになりました。
 
安らぎの時間が少なくなり緊張した時間が長く続く生活スタイルとなり、その反動で人は強いストレスが蓄積されて、時として深く思い悩むことも多くなりました。
 
脳腸相関といって脳と腸は迷走神経でつながっていて密接な関係にあります。そしてホルモンを介しても常にやりとりを行っています。脳がストレスを感知すると腸に伝わって腸が便を運ぶ機能であるぜん動運動が変化して便秘や下痢が起きるのです。
 
絶えることのないストレスが続き、腸がダメージを受けてぜん動運動や分泌機能に異常が生じて便秘や下痢の症状を起こしています。

 

食習慣と過敏性腸症候群の関係

 

食習慣と過敏性腸症候群の関係 

 

食べたいものをいつでも食べられる飽食の時代となったのは最近のことで、人類は長い間飢餓とたたかってきました。
 
長い人類の歴史を1ヶ月と仮定すると、飽食となった期間はわずか10秒ほどといわれています。
 
飢餓の時代が長かった人の遺伝子は飢餓に備えて脂肪や糖分、塩分などの栄養分を体に蓄積するようにプログラムされています。遺伝子が飽食の時代に対応し栄養分などを蓄積しないように書き換えられるには相当の時間がかかります。
 
現在の飽食の時代では、食べた栄養分などが体に蓄積されるため、糖尿病や高血圧、高脂血症などの様々な生活習慣病を引き起こしています。
 
手間をかけずに食べられるファストフードが普及していますが、ハンバーガーに使用されている牛肉や鶏肉は抗生物質や成長ホルモン剤が使われて育てられたものです。
 
コーラなどの清涼飲料水にしても添加物が相当量添加されています。野菜にしても合成製剤で洗浄され有害物が多く含まれています。
 
腸内環境と健康が密接に関係していることは広く知られてきましたが、ハンバーガーやポテトフライ、コーラなどのファストフードだけを2週間続けて食べた結果、腸内細菌の7割が悪玉菌で占められたという研究結果もあります。
 
以上のように、腸内フローラの環境が悪化すると過敏性腸症候群も重度になり、腸内フローラのバランスを整えることで症状を緩和されることが期待されます。
 
腸内フローラの悪化は、過敏性腸症候群のみならず、糖尿病や肥満、動脈硬化などの代謝異常の疾患、潰瘍性大腸炎や大腸がんなどの重篤な疾患も引き起こすこともわかってきました。

 

 
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過敏性腸症候群の症状

 

過敏性腸症候群の症状 

 

過敏性腸症候群の症状は下痢や便秘、これらを交互に繰り返す交代型があります。
 
しかし、過敏性腸症候群は腸の不調がありながら、大腸内視鏡検査でも器質的な病変を確認できないのがこの病気の特徴です。
 
以前は、「気にしすぎ」「考えすぎ」など気持ちを強く持てば改善するなどと、根性論的なことが言われていましたが、近年になってこのメカニズムが明らかになってストレスによる疾患であることが認知されるようになりました。
 
過敏性腸症候群の主な症状は3タイプあり、「下痢型」「便秘型」「交代型」です。
 
これらの症状の全てにおいて、腹痛や腹部膨満感などを生じることが多いのですが、一方で大腸がんや潰瘍性大腸炎などのように血便や発熱、体重の減少などの症状はないのが特徴です。

 

 
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過敏性腸症候群の症状の対処法

 

過敏性腸症候群の症状の対処法 

 

過敏性腸症候群の症状や程度は人それぞれで、薬の服用によって必ず治るといった疾患ではありません。
 
この疾患は、継続的なストレスを受けることで起こりますので患者は几帳面であったり真面目な方が多い傾向があります。
 
ストレスの多い現代社会、過敏性腸症候群を患っているのはあなたが悪いのではありません。環境によっては誰でも発症する可能性がある疾患であることを知っておきましょう。
 
少し気持ちを大きく持ってこの疾患と付き合っていこうと思えることが大事です。
 
過敏性腸症候群の症状や程度は人それぞれですので、自分の症状や程度、どういった状況の時に発症するのかを知ることで対処法も見えてきます。
 
例えば、緊張するイベントがある前に下痢や腹痛の症状が起こるタイプの方は、前日は暴飲暴食や夜更かしは避けて、夕食は消化の良い食べ物を食べて早めに就寝しましょう。
 
当日の朝は、早めに起きて食事を済ませてトイレにもいってから出社するようにしましょう。心に少し余裕ができたことで症状が改善したり緩和した方もいます。

 

思考パターンを変える

 

思考パターンを変える 

 

人は物事に対して人それぞれの考え方のパターンがあります。
 
本来、多くの人は物事に対して否定的に考えてしまう傾向があります。
 
特に真面目な人や神経が細やかな人は、ひとつ嫌なことがあると更に嫌なことが続くのではないかと不安になってしまいます。このような心理状態の時に良いことがあっても、今に悪いことが起こるのではないかと考えてしまう傾向があります。
マイナス思考がだんだん大きくなって、不安や恐怖が体を支配してしまいます。
 
このマイナス思考の連鎖を断ち切ることが大切です。
 
しかし、自分の思考のパターンを変えることは簡単たな事ではありません。
 
今、心にある恐怖や不安の殆どが自分の考え方によって作り出されている事を知りましょう。まず今ある不安や恐怖で命を奪われることはないでしょう。
 
不安や恐怖は現在の現実ではありません。将来に起きるだろうと考えて自分の心の中に不安や恐怖を感じているだけなのです。
 
訓練によって自分の考え方のパターンを変えましょう。
 
1.不安や恐怖を感じている内容を正直に箇条書きにしてみましょう。
 
2.次に1で記入した内容で現在の事実以外の内容(不安や恐怖)を抜き出してください。
 
3.2で抜き出した内容が無意識の内に心の中に膨らんでいる思考です。
 
4.最後に事実に対して今、何ができるか書いてみましょう。
 
4で書いた事実に対して何が一番重要かを判断して優先順位をつけて、今出来ることを実行しましょう。自ら行動することで自分の中にリーダーシップが生まれ、前向きな気持ちや考え方が出来るようになり不安と恐怖のスパイラルから抜け出すことができるでしょう。

 

腸内フローラを整える

 

腸内フローラを整える 

 

過敏性腸症候群は、ストレスが原因の疾患ですので、ストレスがある限り完治するのは難しいといえます。しかし、腸内環境を整えることで症状をやわらげることができると思われます。
 
腸が関係している疾患は、遺伝や食習慣、そして腸内フローラの3要素といわれています。
 
この3つ要素が悪くなると様々な疾患にかかる可能性が高くなります。
 
この3つのうちで遺伝は変えることができませんが、食習慣と腸内フローラの構成は自分でコントロールかすることが可能です。
 
マウスの実験で、乳酸菌を摂取させると迷走神経を介して脳に作用し、ストレスを感じにくくしたことか報告されています。腸内環境を整えることが過敏性腸症候群の改善につながります。

 

「腸内フローラを整え改善させる食品食材」 

 

趣味や好きなことをする時間も確保

 

例えば、翌日が休暇の時は好きなことをしましょう。
過敏性腸症候群は、主にストレスからくる疾患ですので、翌日が休日であるなら好きなものを食べ、好きな映画を鑑賞するなど自分の好きなことをして自由に過ごしてストレスを発散させましょう。

 

外出したときのためにトイレマップ

 

外出したときのためにトイレマップ 

 

普段良く使うルートのどこにトイレがあるのか調べておきましょう。
 
少し大きな駅にはトイレが複数箇所あり、混雑していないトイレがあるかもしれません。
 
通勤電車内で下痢などの症状が起きると急きょ途中下車しなければなりません。
 
私の体験からですが、ターミナル駅クラスの駅では、利用客にあまり知られていないトイレがあるものです。
 
例えば、駅ビル等では集合ロッカーが設置している場所や地下の駐車場の出入口など少し歩きますが、殆ど利用されていないケースもあります。
 
また、外を歩いていて下痢などの症状が起きたときは、百貨店やホテルのロビー奥などにあるトイレはキレイで余り混雑していません。
 
また、緊急な場合はコンビニやパチンコ屋も便利です。

     
早めに病院へ

 

早めに病院へ 

 

下痢や便秘の症状があるからといって過敏性腸症候群とは限りません。
 
ほかの怖い病気が隠れていないとも限りませんので、一度消化器内科もしくは消化器外科で診察を受けることをおすすめします。
 
下痢や便秘の原因が過敏性腸症候群であると診断されれば、他の病気を心配するストレスから逃れることができます。
 
過敏性腸症候群はストレスが原因であるため、心療内科の方が良い場合もあることを知っておきましょう。患者の症状に最も合った治療方針や薬の処方が大切です。
 
例えば、心療内科であればプレゼンなどで極度の緊張から脈が高くなるあがり症の人には抗不安剤などの処方をしてもらうこともできます。
 
過敏性腸症候群の症状が軽い場合は、担当医のサポートを受けながら市販のビオフェルミンなどの薬でも効果が見られています。
 
最新の研究では、腸管出血性大腸炎O-157や赤痢などの感染症をきっかけに過敏性腸症候群になることがわかってきました。
 
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