腸内フローラ辞典

 

ビフィズス菌BB536の乳酸菌効果 

 

ビフィズス菌は、乳酸桿菌の一種で、「ビフィズス菌BB536」は、正式名称は「ビフィドバクテリウム・ロングム・BB536」です。

 

森永乳業は、腸内フローラとビフィズス菌の研究を50年以上も続けており、ビフィズス菌BB536は、この研究の過程で同定した腸内細菌といわれています。

 

森永乳業は、国内だけの研究にとどまらず、2016年からビフィズス菌や乳酸菌研究の先進国であるアイルランドの大学と共同研究を実施していました。

 

研究の中で、約450人の日本人の腸内フローラやゲノム情報の解析を行った結果、次のことを報告しています。

 

1.乳幼児から超高齢者までの腸内から検出される腸内細菌は主に3種類であり、そのうちの一つがビフィドバクテリウム・ロングム種であった。すべての世代で50%の被験者から検出された腸内細菌は3種類であった。

 

2.乳幼児と超高齢者では、同じロングム種でも異なっていた。理由は食べ物の違いにより腸内環境が変化するため、環境に順応できるロングム種の菌種が優位になると考えられる。

 

3.母子間限らず、父子間、夫婦間などでもロングム種が伝播していた。

 

 

ビフィズス菌は、棒状をした桿菌の中でもV字やY字に分岐した特徴的な形をしていてラテン語で「二又の」を意味する「ビフィドゥス(bifidus)」という語から生まれています。
 
人による臨床試験で生菌のまま腸まで届き善玉菌を増やし悪玉菌の活動を抑えて腸内環境を改善し調整する作用が確認され、世界30か国以上の国々で利用されています。
 
2007年には日本の厚生労働省にあたる米国FDA(米国食品医薬品局.)からビフィズス菌として世界で初めて一般に安全と認められた食品に与えられる「GRAS認証」を受けています。
 
現在ビフィズス菌の種類は動物も含めると32種類、そのうち人に限定すると10種類が発見されています。

 

森永乳業 生きて届く ビフィズス菌BB536 30日分

関連ページ

乳酸菌の生活習慣病予防と健康効果
善玉菌の乳酸菌には生活習慣病予防や健康を維持増進する作用があります。逆に悪玉菌は有害物質を産生して生活習慣病や肌荒れなどを起こします
乳酸菌の生菌と死菌 どちらでも人に効果がある
乳酸菌が腸まで届けば、生きたままの生菌、死んだ死菌は腸内細菌のエサになって善玉菌を元気にさせ腸内環境を整えて良い働きがあります
乳酸菌 リューコノストック属 (Leuconostoc)
ザワークラウトなどの発酵植物製品から分離された乳酸菌のリューコノストック属のご紹介です。リューコノストック属はグラム陽性の球菌又は双球菌です 糖を分解して乳酸菌と乳酸以外の短鎖脂肪酸の酢酸、エタノール、CO2などを生成するヘテロ乳酸菌に分類されています。
乳酸菌 ストレプトコッカス属(Streptococcus)
カタラーゼ陰性細菌の乳酸菌ストレプトコッカス属は肺炎球菌や溶連菌などの有害菌が含まれています。グラム陽性球菌のグループであるブドウ球菌との対比からレンサ球菌と名付けられました
乳酸菌 ラクトバチルス属 (Lactobacillus)
ラクトバチルス属は自然界にも広く分布しており、その乳酸菌は70種類以上も存在していています。 乳酸菌のラクトバチルス属 (Lactobacillus)のご紹介です
乳酸菌 ペディオコッカス属(Pediococcus)
ペディオコッカス属は植物由来の乳酸菌で漬物や味噌、醤油、酒などの発酵植物の食品や塩分が高い悪条件の環境でも生存できることが大きな特徴です。強い消化酵素にも負けずに腸まで届きます 乳酸菌 ペディオコッカス属(Pediococcus)をご紹介
乳酸菌 メリソコッカス属(Melissococcus)
乳酸菌メリソコッカス属はブドウ糖から乳酸のほかに酢酸、イソ酪酸、コハク酸などの短鎖脂肪酸を生成するヘテロ型発酵の乳酸菌です 乳酸菌メリソコッカス属(Melissococcus)のご紹介
乳酸菌 エンテロコッカス属 (Enterococcus)
エンテロコッカス属は、ほ乳類の腸内に常在し形状が球菌又は双球菌の菌で糞便や消火管内容物から多く分離されます。グラム陽性の通性嫌気性球菌で糖を分解して短鎖脂肪酸を産生するホモ乳酸型に分類されています。乳酸菌 エンテロコッカス属 (Enterococcus)のご紹介
乳酸菌 ラクトコッカス属 (Lactococcus)
ラクトコッカス属は、チーズやヨーグルトの発酵に使われている乳酸菌の一種で牛乳にも多く含まれています。代謝した糖を全て乳酸に変換するホモ乳酸菌に分類されています。乳酸菌のラクトコッカス属 (Lactococcus)についてご紹介
乳酸菌 カルノバクテリウム属(Carnobacterium)
カルノバクテリウム属は、桿菌で乳酸以外にも酢酸やギ酸を生成するヘテロ型発酵の乳酸菌です。カルノバクテリウム属は耐冷性が高く0℃から2℃で生育がみられる特徴があります。乳酸菌カルノバクテリウム属(Carnobacterium)のご紹介
乳酸菌 ワイセラ属(Weissella)
ワイセラ属乳酸菌W3株には、ミュータンス菌のバイオフィルム形成を抑制して口腔内の疾病の予防することが解明されています。乳酸菌のワイセラ属(Weissella)のご紹介
ビフィドバクテリウム属 (Bifidobacterium)
ビフィドバクテリウム属糖を分解して主に短鎖脂肪酸の酢酸を産生することから乳酸を50%以上産生する乳酸菌とは区別されています。ちなみに酢酸には強い殺菌力があります。 ビフィドバクテリウム属 (Bifidobacterium)のご紹介
ラクトフェリン(lactoferrin)の特徴と働き
ラクトフェリンは母乳でも初乳中に多く含まれ、新生児を細菌の感染症から守っていると考えられています。血液や唾液などあらゆるところに存在して、さまざまな感染から私たちを守っています。ラクトフェリン(lactoferrin)の特徴と働きをご紹介
ラクトバチルス・ガセリ菌(gasseri)の特徴と働き
ラクトバチルス・ガセリ菌は、耐酸性が高く生きたまま腸に届く性質の細菌としてプロバイオティクスに分類されています。ラクトバチルス・ガセリ菌(gasseri)の特徴と働きをご紹介
ラクトバチルス属カゼイ・シロタ株は生菌で腸まで届く
ヤクルト中央研究所が培養に成功した「ラクトバチルス属カゼイ・シロタ株」は、菌の約8割が胃酸で死滅せずに腸まで生きて届く貴重な乳酸菌です。 ラクトバチルス属カゼイ・シロタ株は生菌で腸まで届きます
EF-621Kは免疫力を高めるエンテロコッカスフェカリス菌
他の乳酸菌に比べ、特に腸内環境を整えて免疫力を高める効果が確認されているエンテロコッカス・フェカリス菌EF-621Kのご紹介
乳酸菌ラクトバチルス・ロイテリ菌は歯周病菌を抑制
ラクトバチルス・ロイテリ菌は、人や動物などの母乳に含まれている乳酸菌で母乳を飲むことで赤ちゃんは免疫力が向上します。ペルーのとても健康な母親の母乳から分離されて培養したもでWHOが定めているプロバイオティクスの条件を全て満たしている乳酸菌です
NK細胞を活性化OLL1073R-1乳酸菌「明治R-1」
「OLL1073R-1乳酸菌」は、免疫力を高めてナチュラルキラー細胞(NK細胞)を活性化させる働きが報告されています。NK細胞を活性化OLL1073R-1乳酸菌は「明治ヨーグルトR-1」
ピロリ菌の活動を抑制OLL2716株乳酸菌「明治LG21」
胃がんや胃潰瘍、十二指腸潰瘍などの発生原因のOLL2716株乳酸菌は、ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)の活動を抑制する効果があることが確認されています。OLL2716株乳酸菌は「明治LG21」です
腸管バリア機能を向上する乳酸菌「明治LB81」
ブルガリクス菌とサーモフィス菌の2種類を発酵の種菌でスターターと呼ばれています。腸管バリア機能を向上する乳酸菌「明治LB81」のご紹介

腸内フローラ検査 腸内を整える食品 腸内細菌と美肌 肥満菌を減らす 腸内フローラニュース 腸内フローラ知恵袋