腸内フローラ辞典 ビフィドバクテリウム属

ビフィドバクテリウム属 (Bifidobacterium)

 

ビフィドバクテリウム属の特徴と作用 

 

ビフィズス菌は、グラム陽性の酸素がある環境では生きられない偏性嫌気性桿菌(末尾の言葉解説参照)の一種で、ビフィドバクテリウム属の細菌の総称です。
 
ビフィズス菌は、広義の意味で乳酸菌に分類されていますが、厳密には乳酸菌ではなくビフィズス菌に分類されています。
 
ビフィズス菌は、糖を分解して主に短鎖脂肪酸の酢酸を産生することから、乳酸を50%以上産生する乳酸菌とは区別されています。

 

ちなみにビフィズス菌が産生する酢酸には強い殺菌力があります。
 
ビフィズス菌は腸内の環境を弱酸性にして悪玉菌の活性化を抑える作用を持っていることから乳酸菌と同じ作用があるため広義の意味で乳酸菌として扱われています。
 
ビフィズス菌は人や動物の腸内から30種類ほど見つかっていますが、人の腸内に生息するビフィズス菌は5種類ほど見つかっています。
 
その5種類は「ビフィドゥム」、「ブレヴェ」、「インファンティス」、「ロンガム」、「アドレセンティス」です。
 
ビフィズス菌は種類によって働きも違います。

 

例えば、病原性大腸菌O-157の感染を予防する種類と予防できない種類もいます。
 
正常な母乳を与えられた乳児の腸内フローラは、ビフィズス菌が極めて優勢ですが、これは母乳に含まれているオリゴ糖がビフィズス菌のエサになりビフィズス菌が増殖していると考えられています。
 
特に日本人の子どもの腸内には、外国の子どもに比べてビフィズス菌の割合が高いという調査結果も発表されています。
 
ビフィズス菌は1899年、フランスのパスツール研究所のTissier(ティシエ)によって、健康な母乳栄養児の糞便から発見されました。
 
発見したビフィズス菌がV字やY字に枝分かれその独特の形態からラテン語で「二又の」を意味するbifidus(ビフィドゥス)から命名されています。
 
ビフィズス菌には、アレルギー症状の緩和や感染性腸炎の抑える作用が報告されています。
 
また、ビフィズス菌はビタミンB群を生成する機能を持っています。
 
ビフィズス菌は、常在菌ですが加齢とともに減少し、逆に大腸菌やウエリシュ菌などの悪玉菌が増えます。
 
高脂肪、高タンパクの食事が続くと腸内環境が弱アルカリ性に傾き悪玉菌が活性化して増殖してしまいます。
 
ビフィズス菌は、腸内で増殖を繰り返しますが、おおよそ7日程度で糞便と一緒に体外に排出されるといわれています。

 

 

 

 

菌種

食品種類

ビフィドゥム
ブレヴェ
インファンティス 

 はっ酵乳・乳酸菌製剤

 

ヤクルトBL整腸薬S錠 108錠

 

ヤクルトBL整腸薬S錠の整腸作用 

 

「ヤクルトBL整腸薬S錠108錠」はビフィズス菌と乳酸菌、塩化カルニチンを配合した医薬部外品の整腸薬です。

 

腸内環境を改善する作用があることから腹部の張り、便秘、軟便の症状をお持ちの方に適しています。

 

歯でかんで飲めるチュアブル錠でストロベリー風味の子どもでも飲みやすい整腸薬です。

 

注意すべきこととして5歳未満は使用しないことです。

 

「ヤクルトBL整腸薬S錠108錠」の9錠中の成分は、ビフィズス菌45mg、カゼイ菌60mg、塩化カルニチン120mgで、便通に効果があるステアリン酸マグネシウムも配合してあります。

 

体験談 「ヤクルトBL整腸薬S錠 108錠」

 

体験談 40歳 主婦

 

ヤクルトBL整腸薬S錠の体験談 

 

20年以上も便秘体質で治ることはないと思っていました。

 

飲み始めて1週間くらいで、毎朝快便になりました。

 

ビフィズス菌と乳酸菌のパワーに驚いています。こんなに早く効果がでると思っていなかったので驚きです。

 

長い便秘から解消され体調もよく肌も滑らかで乾燥しにくくなったように感じています。

 

ストロベリー味で飲みやすく取って置きの整腸剤が見つかりました。

 

続けて飲んで行きます。ありがとうございました。

 

 

体験談 22歳 家事手伝い

 

ヤクルトBL整腸薬S錠の体験談 

 

ほとんどの整腸剤は一度に飲む量が多いため長続きしませんでした。6錠程度飲むものが多くいつも飲むのに苦労していました。

 

薬剤師の友人にすすめられて「ヤクルトBL整腸薬S錠108錠」を飲み始めました。

 

一度に3錠でストロベリー味のチュアブル錠でとても飲みやすいです。

 

便通が改善して助かっています。また飲み始めて3ヶ月ほどたちますが嬉しいことにアレルギー症状が減少したように感じています。

 

 

言葉解説

 

「グラム陽性」とは

 

細菌を色素によって染色して分類する方法をグラム染色といいます。デンマークの学者ハンス・グラムによって発明されました細菌の分類法です。

 

「グラム陽性」は、グラム染色で紺青色あるいは紫色に染色される細菌のことです。

 

「グラム陰性」は、赤色あるいは桃色に染色される細菌の総称です。

 

「偏性嫌気性桿菌」とは

 
酸素がないところで発育できる菌を偏性嫌気性菌と呼び、桿菌とは細菌の形状が棒状または円筒形の細菌のことで長桿菌や短桿菌の他にも複数の桿菌が縦に連なった連鎖桿菌があります。

 

また、らせん状のらせん菌などがあります。

 

「通性嫌気性菌」とは

 

酸素があっても発育できる細菌のことを通性嫌気性菌と呼んでいます。

 

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